今日はバランスについて書いてみようと思います。
突然ですが、バランスが良い・悪いと言う言葉を良く聞きますが、「バランス」とは何でしょうか?
人においてバランスを一言で表すと、「空間における身体の位置を保つ能力」と言い換える事ができます。(※いろいろな言い方があります)
それでは人はどの様にしてバランスを取っているのでしょうか?
答えは、耳の奥にある「半規管」「耳石器」が空間における身体の位置関係を捉えて調節しています。もう少し正確に言うと、身体の中でも頭の位置を感知しています。
上の絵をご覧ください。
半規管と書いてあるものが3つあります。一般的には半規管が3つで「三半規管」とまとめて呼ばれています。半規管は頭の傾きを感知しています。
もう一つ、「卵形嚢・球形嚢」と言うものがあります。この2つを合わせて耳石器と言います。これは加速を感知しているものです。人はこの二つから入ってくる感覚情報によってバランスを取っています。
それではどの様にしてバランスは育つのでしょうか?
それは、半規管・耳石器に刺激を入れる事です。寝返りができる様になった赤ちゃんは、自ら寝返ることで感覚刺激を入れています。四つ這いで移動できる様になった子も同様です。
この半規管・耳石器に対する刺激で最も良いのは「回転」と「揺らし」です。
回転や揺らしの感覚刺激を経験することで、空間における身体の位置関係を感知する能力が向上します。そうすると、座位や立位の姿勢が良くなってきます。
回転や揺らしといえば「ハンモック・シーツブランコ」が最適です。
さまざまな速さで揺らしの刺激を入れることで感覚器が育ってきます。
ウェルスマイルでは単に楽しみだけでハンモックを行っているのではなく、遊びの中にエビデンスを持って発達を促す療育を実施しています。ハンモックはその代表的なものです。
これからも少しづつ療育のエビデンスを紹介していきます。