今日は午前中寒かったですね。午後から太陽が出てきて事業所内にも日が入り少し温まりました。これから温かさと寒さが交互に来ます。風邪などひかない様に十分注意してください。
来所して直ぐにうつ伏せを行いました。ウェルスマイルではうつ伏せを行うときにはU字のクッションを使用しています。理由としては、上半身を持ち上げることで首を持ち上げやすくする事と、両上肢をバンザイの姿勢にする事です。この姿勢をとると全身の緊張がスッと落ちるのがわかります。緊張が落ちたところで下肢のストレッチを行います。こうすることで無理やり関節を動かすのではなく、関節も動かしやすくなります。この姿勢によって全身の緊張が変化することを姿勢筋緊張と言います。理学療法士は、お子様たちがどの姿勢をしたら緊張が一番落ちるか(リラックスするか)を見極めて療育を実施しています。
学校よりお昼過ぎから体調があまり良くない兆候が出ていると申し送りを受けました。来所してうつ伏せを行ったところ、気持ちよくなったのかウトウトし出したので、うつ伏せでストレッチは少なめにして、仰向けになってから首のストレッチを中心に行いました。少しづつリラックスできた様子で、お帰りの時間には体調が悪いときに出る兆候も無く、笑顔が見られました。
摘みの練習をしています。写真は利き手で柔らかいフェルトの材質のものを摘んでいる様子です。親指・人差し指・中指の3指の指先で摘んでいるのと、薬指・小指が曲がっているのが写真でわかります。この摘み方は「指尖摘み」と言います。この摘み方は今日初めて見ました。いつもですと指の腹で摘む「指腹摘み」がほとんどです。この後練習を継続しましたが、ほとんどが指腹摘みでした。
今回は1度しか出来ませんでしたが、指尖摘みが「出来た」という経験を増やしていくことが重要です。これはとても良い現象だと思います。
指腹摘みから指尖摘みへの発達のためにいろいろな仕掛けを考えています。単に摘みを練習するだけではなく、発達段階に則した練習を取り入れる事が重要です。
うつ伏せをとっている写真です。姿勢のバリエーションを増やす事も大切ですが、その姿勢は何のために取るのかという「目的」を明確化することが姿勢保持の重要なポイントです。
写真のお子様のうつ伏せの場合のポイントを一つ紹介します。
それは手が床に接しているということです。写真ではグーになっていますが、理想はパーで手に体重をかける様な姿勢をとることです。手や指に体重を乗せることが手の発達の第一歩となり、肩甲骨や肩関節周囲の筋に刺激を入れる事ができます。子供の発達でいうと「四つ這い」の段階です。手に体重をかける事で肩甲骨周囲の筋が発達します。肩甲骨の固定性が増す事で肩が固定され、手を使う基礎ができます。
今紹介したのはほんの一部です。
仮にリラックスが目的であれば、刺激が入りすぎるため手を床につけない方が良いと思います。この様にうつ伏せを一つとっても目的の違いでセッティング方法が変わります。
毎回ブログを通して色々な療育を紹介しています。文書では伝えきれない事がたくさんあります。疑問点がありましたら是非声をかけてください。