ウェルスマイルでは、装具を使って立つ事ができるお子様には立つ練習を行っています。病院での外来リハビリでも立つ練習はよく行われる項目です。
それではなぜ立つ練習を行うのでしょうか?
結論から言います。
①姿勢(特に座位)の安定性が向上する
②覚醒が上がる
③上肢を使った活動が行いやすくなる
立つ練習をする効果としてはたくさんありますが、代表的なのは上に挙げた3つです。
立つ姿勢をとると背中側の筋が自動的に収縮します。そうすると脊柱の安定性が増します。脊柱の安定が増すと体幹がしっかりして支えになり、姿勢が良くなります。体幹が重力に抗した姿勢をとる事ができる様になる事が重要なポイントです。
次に、足の裏で体重を感じるとその感覚は脳幹網様体を刺激します。脳幹網様体は覚醒に関わる脳の場所です。覚醒が適切な高さを保つと学習効果が上がります。授業が眠いと内容が頭に入ってこないのと一緒です。立つことで覚醒レベルを上げて、勉強の効率を上げるという事です。
そして立つ練習を行うと骨盤周囲と肩甲骨周囲の筋の固定する力が上がります。特に肩甲骨の固定力が上がると、上肢を上手に動かす事ができます。
以上のように、立つ練習には様々な効果を期待して実施しています。単に「装具をつけて立つ」ではなく、何を狙って立つ練習を行うかが重要です。ウェルスマイルでは様々な療育を行っています。それには必ず「目的と手段」があります。興味があったら声をかけてください。